健康診断において泌尿器科領域では尿潜血陽性、尿蛋白陽性、腫瘍マーカー異常などが指摘されやすいです。
尿潜血陽性
尿中に血液成分(赤血球)が混じっている状態で、顕微鏡レベルの微量な血尿でも陽性になります。原因は膀胱炎、尿路結石、前立腺肥大、腎炎、腎腫瘍など多岐にわたり、無症状でも重大な疾患が隠れていることがあります。
尿蛋白陽性
腎臓の濾過機能に異常があると、通常は尿に漏れない蛋白が排泄されるようになります。一過性の軽度なものもありますが、慢性腎炎や糖尿病性腎症、腎硬化症などの初期徴候であることもあります。繰り返し陽性の場合は腎機能検査や専門医の診察が必要です。
腫瘍マーカー異常
腫瘍マーカーはがんの存在や活動性を示す血液検査ですが、がん以外の良性疾患や加齢、炎症でも上昇することがあります。たとえばPSA(前立腺特異抗原)は前立腺がんだけでなく前立腺肥大や炎症でも上昇します。異常値が出た場合は、追加検査や画像診断による精査が必要です。